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平成23年の発掘調査(8月の調査)
平成23年8月31日 幕末のお化粧道具
「おっ!!貝殻みたいな茶碗が出た」
と作業員さんに呼ばれていってみたら、「紅皿(べにざら)」と呼ばれる小さなお皿が出土していました。
写真では大きくみえますが、500円玉くらいの破片です。
紅皿は、女の人のお化粧道具で、口紅を溶いておく小さなお皿です。
発掘調査で出土する品物の中で男女の区別がわかる数少ない遺物です。
お城というと、男ばかりの世界をイメージしますが、実際にはたくさんの女性が働いていました。
館城にも、口紅を塗るような女性がいたことを示す貴重な遺物です。
平成23年8月30日 暑い暑い一日
鶉町のアメダスの最高気温は13時06分の29.4度。
暑い一日でしたが、現場は順調に進んでいます。
最初の調査区の表土掘削もまもなく完了の見通し。
平成23年8月29日 意外とたくさんお客さんがきます。
館城跡は、けっしてメジャーな観光地ではありませんが、発掘調査で長い間現場にいると、意外とたくさんのお客さんが館城にやってくるのに気がつきます。
ほとんどの人は、看板をちょっと見て帰ってしまいます。
もう少しわかりやすく遺構や調査状況を提示できれば、といつも悔しく思っています。
こちらの若いカップルは、三重県の四日市市から北海道旅行にやってきました。
この後、函館市の五稜郭跡を見学するということだったので、幕末の蝦夷地の状況や発掘調査の状況などを説明しました。
はじめてみる発掘調査現場が珍しかったようです。
平成23年8月26日 今日もひたすら表土はぎ
昨日は雨で作業ができませんでしたが、今日はよい天気。
すっかり秋の空です。
思ったよりも表土が薄く、作業が予定よりもだいぶ早く進んでいます。
あんまり早すぎるのも考えものなのですが。
平成23年8月24日 あやしい溝
調査区内をまっすぐのびる一本の溝が検出されました。
幅20cmくらい。
これはもしや、柵の跡では!!と、作業員さんたちと盛り上がりましたが、なんとなく雰囲気が館城っぽくないのです。
畑に埋設された暗渠の跡のような気がしてきました。
平成23年8月23日 一輪車のタイヤが・・・
本日は雨のため現場中止。
七飯町郷土史研究会のみなさま39名が郷土資料館と館城跡を訪れてくださいました。
現場を見せてあげられなかったのが残念。
で、昨日の哀しい出来事
長年、発掘調査で活躍してくれた一輪車のタイヤのホイールが破損してしまいました。
古い一輪車なので、ホイールの交換ができないかもしれないのです。
館城跡の発掘調査も7年目に突入。
機材たちにもいろいろと不具合が出てきました。
平成23年8月22日 遺物がちらほらと・・・
もしかしたら、遺物はほとんど出土しないのではないか、と思っていましたが、表土を掘削している段階で、ちらほらと遺物がみえてきました。
本日、取り上げをした遺物は15点。
このペースで最後までいくと、なかなか大変そうです。
平成23年8月19日 掘削作業開始しました!!
廃土場までのルートを整備して掘削開始しました。
今年の調査は、今まで確認されたことのない、館城跡最北端部になります。
調査地点は館城外と予想されますが、遺構や遺物がまったくないとは限りません。
むしろ、これまで調査されていないだけに、予想がつかない難しさがあります。
平成23年8月18日 調査機材を整備しました
調査事務所になるプレハブに、機材を搬入しました。
午後からは、雨が降ってきたため、作業を中断しました。
本格的な掘削は明日からの予定です。
平成23年8月16日 館城跡発掘調査始まりました!!
たびたび襲ってくる豪雨の合間をぬって調査区設定のための測量作業をおこないました。
今年の調査は本日8月16日から11月11日まで行う予定です。
外郭線(堀と柵)を探す調査は、今年でけりを付けてしまいますよ。