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平成24年の発掘調査

ページID:0001399 更新日:2022年11月14日更新 印刷ページ表示

平成24年7月27日 長大な土層断面

沢状地形を縦方向に切るように断面ラインを設定しました。
館城の調査ではあまり実測したことのない長くて深い断面となりました。

長大な土層断面

90層近い土層を実測していく作業は忍耐力が必要です。
自分がどこを測っているのかわからなくなって混乱するのです。

本日、無事実測作業が終了。

平成24年7月20日 沢状地形全景

2週間かかって掘り上げた沢状地形の全体写真を撮影しました。

沢状地形全景

けっこう深い沢でした。
昭和50年前後の農地造成に伴って埋め戻された沢で、30数年ぶりに姿を現しました。

館城築城時には、この沢には沢があったことは確かですが、館城内部の構造とどのように関係したのかはわかりません。

けっこう邪魔な場所にあるので、うまく利用していたと思うのですが。

平成24年7月19日 バケツリレー

沢状地形の掘削が終了し、最後の清掃作業を行いました。
最後まで残していた通路を壊しながら土砂を搬出しています。
一輪車はもう使えないので、バケツリレー方式で土を運びます。

バケツリレー

バケツリレーは、身体の向きを交互に変えて並ぶのが効率的なのですが、作業員さんは、知ってか知らずか、仲良く横一列にならんで作業しています。

平成24年7月17日 沢の完掘に向けてラストスパート

先週から掘り始めた沢状地形。
いよいよ深くなってきました。

沢の完掘に向けてラストスパート

写真だとどうしても、傾斜が緩く見えるのですが、かなりの急斜面。
転落したら痛いことになります。

沢状地形周辺での堀・柵列の検出が最大の目的ですが、館城築城当時の沢の形や深さを知ることも重要です。

7月30日の発掘終了日に向けてラストスパートで掘削中です。

平成24年7月11日 堀か!!と思ったら沢でした

堀か!!と思ったら沢でした

最初は、自然の沢だろうと思っていましたが、調査区の壁際で深く掘削してみると、ずいぶんきれいな形をしています。

これは、人間が掘ったものではなかろうか?、もしかして堀ではなかろうか?と期待が高まりました。

底まで掘って、冷静に観察してみると、堀の底には駒ヶ岳C-2火山灰(1694年降灰)と思われる火山灰が堆積していました。

館城が築城されるより200年も古い火山灰が入っているということは、館城築城のはるか以前にこの溝があったことになります。

つぶさに観察を進めると、水の作用で溝が掘られ、それが、徐々に埋まっていった様子も確認できました。

結論:堀ではありません

平成24年7月10日 北側の調査区をさらに広げて堀を探します!!

発掘調査期間もあと3週間。
埋め戻しに1週間かかるので、掘削できるのは今週と来週の2週間。
正味10日間の勝負です。

北側の調査区をさらに広げて堀を探します!!

北側の堀と柵列を探すために調査区を拡張しました。
沢状地形周辺での堀と柵の検出を試みます。

堀や柵が農地造成の削平を免れているとすれば、沢状地形周辺に残されている可能性が考えられます。
最後の望みをこの調査区に託してみましょう。

平成24年7月3日 南東部の調査区は完了

まだ、はっきりとしないことが多く、細々と作業が残っているのですが、大きな掘削は本日で完了。

幅の広い水堀を検出した第2調査区の調査がほぼ終わりました。

南東部の調査区は完了

これからは、再度第1調査区に戻り、北側の堀と柵の検出に全力を傾けます。

平成24年6月28日 今日は現地指導です

館城跡の発掘調査がきちんと行われているかどうか、調査中に1度、調査計画立案時に1度、年2回の指導を受けています。

検討委員の先生は、考古学や城郭の専門家の方々を中心に、整備事業を見据えて、環境デザインの先生、地元観光団体の代表者の方など、いろいろな分野の専門家の方々にお願いしています。

文化庁や北海道教育委員会の調査官が加わることも多く、専門家から厳しい指摘が加えられます。

今日は現地指導です

これまでの堀とは少し様子が違う幅広の水堀を前にして、担当者の遺構解釈が正しいかどうかを検討しました。

館城跡は小さなお城ですが、たくさんの方々が関わって調査が進められています。

平成24年6月27日 水堀の中を実測中

館城跡の堀はほとんどが空堀(水が流れていない堀)ですが、この南東部分だけは

水堀の中を実測中

ポンプで排水しながら掘削しましたが、水中ポンプを止めるとご覧のとおり水没してしまいます。

排水→冠水を繰り返しても遺構の保護に良くなさそうなので、水がたまった状態で測量作業を行いました。
転ばずに作業ができたのでよかったです。

平成24年6月26日 南東部の堀は幅広です

雨天が続き、思うように調査が進まず、更新も遅れていました。
現在は、南東部の堀・土塁・柵列の検出作業を進めています。

南東部の堀は幅広です

天気が良くて、木漏れ日で写真が見にくいですね。
晴れても雨でも色々と不満は尽きないものです。

さて、この南東部は他の場所に比べて堀の幅が広いことがわかりました。
灰色の粘土は後から堀を埋めたときに入った土です。

いつ頃、堀を埋めたのか、城跡をよく知っている地域の方にも聞いているところですが、誰も知りません。
結構大きな土木作業なのですが、不思議です。

平成24年6月20日 空からみた館城跡

有限会社ウイング様から航空写真の提供をいただきました。
発掘調査区もばっちりと写っています。

空からみた館城跡

注目して欲しいのは、草刈りの刈り残しで堀の跡を表現したところがきれいに写っているところです。

どうでしょう、わかりますか?
地上からもぜひご覧ください。

平成24年6月19日 土塁の上に黒い溝=柵?

館城跡南東部の調査を開始しました。
土塁が食い違いになっているところの構造を確認しています。

土塁の表土をはがしたところです。
土塁上に溝状の黒いラインが見えます。

土塁の上に黒い溝=柵?

柵の跡でしょうか?
これから検証作業を進めていきます。

平成24年6月15日 カラマツじゃなくてアオダモ?

昨日の記事で報告した沢の底から出土した木の枝。
カラマツではないか、と思ったのですが(カラマツの小枝がたくさんあったので)、泥の中から取り出して洗ってみたところ、どうみても広葉樹でした。

カラマツじゃなくてアオダモ?

森林管理署に勤めていた作業員さんの見立てではアオダモ。
確かに、硬くて重い木です。

私の初見はエンジュでした。

いずれにしてもカラマツでないことは確かです。
「カラマツが出土したから沢が埋められたのは戦後」という証拠にはなりませんでした。

平成24年6月14日 古い沢の底から出てくる木

今回調査している昔の沢の底からは、ヒトが投げ込んだと考えられる木の枝がたくさん出土しています。

樹種はたぶんカラマツ。

古い沢の底から出てくる木

カラマツというと北の樹木のイメージがありますが、実は静岡県あたりまで自生しているようです。
館城発掘調査で行った花粉分析の結果では、館城築城前後の自然環境はナラ、ニレ、ブナなどの広葉樹が中心となっていたようで、カラマツはあまり見つかりません。

カラマツが館城周辺にたくさん植えられるのは戦後のことのようです。
沢が埋められたのは、戦後のことと考えてほぼ間違いないと思われます。

平成24年6月11日 堀の跡を草刈りで表現してみました!!

館城跡の最大の特徴?は、お城の範囲がわかりにくいことです。
現地での復元作業はしばらく先になりそうなので、草刈りで堀跡を刈り残して、堀の跡がわかるようにしてみました。

堀の跡を草刈りで表現してみました!!

雑草ですから草丈もまちまちで見苦しいのですが、今まで目に見えなかった館城跡の堀のラインがわかるようになっています。

堀の跡に花でも植えてみたくなりますね。

平成24年6月8日 沢の東側にも堀や柵はないようです・・・

沢を挟んだ東側に最後の希望を託して調査を行ってきましたが、堀も柵も見つかりません。

沢の東側にも堀や柵はないようです・・・

沢の中からもあまり遺物が出てきませんので、このあたりはお城の外だったのかもしれません。

堀と柵をさがす調査はいったん区切りをつけて、来週以降は、館城南東部の調査に移項したいと思います。

平成24年6月5日 最後の期待を込めて沢の東を調査

先週までの調査の結果、沢の西側には堀や柵はない様子。
残された期待は、沢の東側での堀と柵の検出です。

最後の期待を込めて沢の東を調査

明後日には結論が出ると思われます。
館城跡北側で堀・柵を検出する作業はこれにて結論が出ると思います。

平成24年6月1日 沢の西側にも堀はない・・・

思ったより幅の広かった(2本あった)沢の西側の様子がようやくわかってきました。
どうも、堀や柵らしいものは見えません。

沢の西側にも堀はない・・・

うーん、困りました。

平成24年5月31日 沢が2本あった!?

沢を避けるつもりで、西へ調査区を拡張してきましたが、ここでも沢が見つかりました。
どうやら沢は2本あり、合流しているようです。

沢が2本あった!?

仕方がない、もう10m西へ調査区を拡張します。

平成24年5月30日 史跡説明用の看板を設置しています

発掘調査とは直接関係ありませんが、これまでの調査成果を館城を訪れる皆様にお見せするべく、要所要所に看板を設置しています。

史跡説明用の看板を設置しています

手作りの看板ですが、このような簡単なものでも調査成果を広報する役目は十分に果たせるのではないかと思います。

ご来城の際にはぜひ、全ての説明板を見て回ってください。
現在、5つの説明板を設置中です。

平成24年5月28日 沢の痕が見つかった

寒い一日、震えながら作業をしました。
休憩も取らずがんばったので、帰っていつもよりはかどったのですが・・・

堀と柵を探すため、調査区を思い切り東に飛ばして、昔の沢があった場所を掘っています。
沢の近くは旧地形がくぼんでいるので、堀や柵が耕作で削られずに残っているのでは、と考えました。

沢の痕が見つかった

予想通り、沢の痕が見つかりました。
調査区のど真ん中にきてしまったので、もう少し西側に調査区を広げて沢の縁で堀や柵を探したいと思います。

平成24年5月24日 柵が消えちゃった

耕作のため途切れ途切れになっていた柵列がついに確認できなくなりました。
おそらく、削られてしまっていると思うのですが、なかなか厳しい状況に追い込まれました。

さて、どうしますか。

柵が消えちゃった

平成24年5月23日 木柱の断面

一昨日検出した木柱の断面を確認しました。
思っていたよりも残存状況は良さそうです。

木柱の断面

この状態では角材なのか丸太なのかわかりにくいのですが、なんとなく角材のようにもみえます。

樹種は何でしょう?
これまではカエデ属、ニレ属などが柱として検出されていますが・・・

平成24年5月21日 木柱は残った

木柱は残った

とはいえ、大半の部分は腐っています。
どうやって取り扱ったらよいのか、悩ましいところです。

専門機関に相談したところ、このような状態でも樹種を特定することは可能だそうです。
試料採取して分析に備えます。

平成24年5月18日 堀・柵列検出状況

本日現在の堀と柵列の検出状況を撮影しました。
堀が左側、柵列が右側です。
わかるでしょうか?
斜めに調査区を横切っているのは暗渠排水の跡です。

堀・柵列検出状況

調査区奥側に行くにしたがって深いところまで耕作が及んでいるため、堀はほとんど確認できず、柵列も、調査区の奥の方では途切れ途切れとなっています。

平成24年5月17日 全面清掃

耕作のため、堀や柵が削られてしまっているようです。
写真奥の女性作業員さんの足下あたりで柵列の跡が途切れているのがわかるでしょうか?

全面清掃

写真ではわかりにくいのですが、どうやら柵列は、途切れ途切れになりながらも、まっすぐに写真奥の方にのびていっています。

この先を掘る前に一度、写真撮影や測量をしてこれまでの成果を記録しておこうと思います。

そんなわけで、今日の午後は、きれいに地面を削る全面清掃に費やされました。

平成24年5月15日 本日は雨

雨の発掘は遺構面を傷めてしまうので、基本的には調査中止とします。
ここしばらく晴天が続き地面が乾いていたため、今日は小雨の中、作業を続けました。

本日は雨

写真だとわかりにくいですが、かなりぬかるんでいます。
怪我をしては元も子もないので、午前中で作業中断。

午後は、新築したプレハブに器材を搬入しました。

平成24年5月11日 柵列の延長を確認

昨日確認した柵列の東側に調査区を拡張しました。
ここでも予想通り東へ柵列がのびています。

柵列の延長を確認

このまま東へのび続けるのか、どこかで曲がるのか・・・・

柵列検出時の動画

平成24年5月10日 柵列確認

柵列を確認しました。
予想通り東へ向かって延びているようです。
黒く色の変わった土がのびているのがわかるでしょうか?

柵列確認

この柵列の続きをさらに確認するため、西側に調査区を拡張しています。
「どこかで北へ曲がるだろう」と予想していますが、どうなりますか。

平成24年5月9日 いよいよ調査開始!!

昨年11月に検出した堀と柵の続きを探します。
最初にスコップを入れるのは少し緊張しました。

いよいよ調査開始!!

平成24年5月7日 測量調査を始めました!!

遅い春の訪れで、「果たして無事に発掘調査を始めることができるのだろうか?」と不安に感じていましたが、無事、調査区の設定作業に着手することができました。

測量調査を始めました!!

測量器械をセットして、基準点や調査区の輪郭点に杭を打設していきます。