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今年度もセンターでは、町内会や自治会などからの要望を受け、花壇用の苗を育て、六月までに花苗を提供する事ができました。
今回は、苗の注文も多い花壇の定番、マリーゴールドを取りあげてみます。
この花には景観用用途としての役割の他、野菜を育てる際にでも活用可能な性質も持ち合わせています。花壇等で観る花としての特徴は、(1)根の生長が早く、根量が多い。苗を植える時にわかりますが、鉢の中は根がびっしり。(2)茎が木のようにかたくなり、がっしりと育つ。木質化し、風に強く、倒れづらい。(3)花の付き方と葉とのバランスがよい。(4)生育によっては長期間花を楽しむ事ができる。これらの特徴があるので、気軽に利用されやすい花なのです。
もう一つは、「コンパニオンプランツ」または、「共栄作物」とも言い、農学や園芸学において、近くに栽培する事で互いの成長に良い影響を与え共栄しあうとされる植物の性質も持っています。マリーゴールドは、(1)アレロケミカルという物質を出すので、野菜の株間に植えると、モンシロチョウやアブラムシ等の害虫を寄せ付けない効果を持つ。(2)(1)の物質の効果により、花や茎を鋤き込むと、地上の害虫だけでなく、センチュウなど土壌害虫を抑制する効果も得られる。この性質により、トマト・ナス、キュウリなどウリ科、マメ科との栽培に適しています。様々な役割を持っているマリーゴールドはスゴイのです。
【農業振興係 堂下 貴宏】
厚沢部町農業活性化センター(厚沢部町鶉町853番地)
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